沖縄の器でアジアンエスニックな晩酌
vol.3「フムス」

衝撃的な焼酎との出会い 

福岡市春吉の寺町通りにある「九○蔓(くわまん)」は、こんな所にお店があるのかと不安になるほど隠れ家感たっぷりの居酒屋さん。でも刺身などは高級寿司屋さながら、大将が少しずつ出してくれるスタイルでお洒落。勿論、味も満足のいく素敵なお店だ。

この九○蔓との出会いも衝撃的だったが、そこで勧められた「八重桜 郷酒」もまたビビビッな出会い。今夜は、この郷酒を主役に晩酌を楽しみます。

クラフト焼酎の街、日南へ 

宮崎県は日南市大堂津にある古澤醸造は1892年創業の老舗焼酎蔵。住宅街の中にある立派なお屋敷と土蔵が歴史を感じさせてくれます。土蔵は調湿に優れ、年間を通して温度差も少なく、焼酎の製造、貯蔵には適しているそう。 

そんな宮崎でも珍しい土蔵造りの伝統を守り、受け継いでいるのが五代目古澤昌子さん。女性杜氏ならではの丁寧できめ細かな仕事が、この蔵独特の味わいをつくり出している。 

特に手作りで行う麹作りと和甕を使った熟成には定評があり、そのこだわりを丁寧に説明する姿にもの造りにかける情熱が伝わってくる素敵な方でした。 

女性杜氏が作り出す香り豊かな郷の酒 

地元を愛する彼女が造る郷酒は、100キロ圏内で収穫された郷の原料を使い、郷の水と昔ながらの郷の蔵で造られたもの。 

フローラル系の香りが優しく鼻を抜けて、芋らしい味わいも楽しめる、実にバランスの良いお酒だ。花っぽい香りがするお酒は、香水の様で本来あまり好きではないのだけど、この焼酎に限ってはそれを感じることがなく大好きです。 

芋焼酎ってこんな香りもあるのだと本当に驚きました。この出会いがきっかけでより焼酎沼にハマりました。(笑) 

ダイエットにも効果的!香り豊かな焼酎を中東のフムスで味わう晩酌

この焼酎に合わせるのは中東諸国で広く食べられているフムス。茹でたひよこ豆にタニヒというゴマペースト、オリーブオイル、ニンニク、レモン汁、塩を加えてペースト状にしたもので、植物由来の材料のみで作られていてとてもヘルシー。因みにカロリーは100gあたり112calと低めです。 

肉や魚のつけ合わせにしてもいいし、野菜やメルバトーストにつけて食べてもいい。フムスは、カレー味にしてもいいし、クミンやコリアンダーを加えてエキゾチックにもできアレンジの幅も広くて便利です。 

二人だとバケットって食べきれずに余ることが多いので、我が家では残りを薄切りにしトースターでパリパリに焼いてメルバトーストにしておくようにしています。これにフムスを添えるとお洒落なカナッペになり、ちょっとした一品になり重宝します。冷蔵なら4〜5日、冷凍での長期保存も可能で、常備菜にも丁度いいです。

今宵も宮崎は焼酎日和。去年の秋に旅した日南の郷の風景を思い出しつつ、フムスをツマミに飲む郷酒はまた格別。 

フムスの作り方 

材料
  • ひよこ豆 200g 
  • ひよこ豆の茹で汁 大さじ4 
  • タニヒ(ゴマペースト) 大さじ1 
  • レモンジュース 小さじ1と1/2 
  • オリーブオイル 大さじ1と1/2 
  • クミンパウダー 小さじ1/4 
  • 塩 小さじ1/2 
  • おろしニンニク 小さじ1 
  1. ひよこ豆を一晩水に浸して柔らかくする。
  1. ひよこ豆を水と昆布出汁で柔らかく茹で上げ、茹で汁も捨てずに取っておく。 
  1. 全ての材料をプロセッサーに入れて混ぜ合わせれば完成です。